プログラミング言語「Koka」で遊ぶ
Algebraic effects and Handlersを実装した言語であるKokaで遊んだ。
一般的なプログラミング言語では馴染みがあるイテレータと例外構文を実装した。
実行環境
- ソースコードをDockerコンテナ上でビルドした。
effectとhandler
-
effect
-
handler
effect
一般的なインターフェースのような定義のような定義になっている。
public effect enumerable<t> {
fun yield(item:t) : ()
}
public effect panic<t> {
fun happen(s:string) : ()
}
例えば、yield関数は
- 型
a
について、
aの値item
を受け取り
()
を返し
- 効果
enumerable<a>
を発生させる関数だ。
> :t yield
forall<a>. (item : a) -> (examples/enumerable<a>) ()
handler
発生した効果をどのように処理するのかを定義する。効果ごとにハンドラを記述する。
public fun foreach(action, f) {
handle(action) {
yield(x) -> { f(x); resume(()) }
}
}
public fun try_catch(action, f) {
handle(action) {
happen(e) -> f(e)
}
}
public fun try_continue(action, f) {
handle(action) {
happen(e) -> { f(e); resume(()) }
}
}
例えば、foreach関数は、
- 型
a,b,c - 効果
e
について、
- ()型の値を受け取り、
bを返し、効果examples/enumerable<a>あるいは効果eを発生させる関数action a型の値を受け取り、cを返し、効果eを発生させる関数f
を受け取り
b型の値
を返し、
- 効果
e
を発生させる
:t examples/foreach
forall<a,b,c,e>. (action : () -> <examples/enumerable<a>|e> b, f : (a) -> e c) -> e b
actionがexamples/enumerable<a>|eになっており、enumerable<a>でない効果の処理を上位のハンドラに移譲できるようになっている。
キーワードresumeによって、継続を再開できる。yield関数の戻り値の型は()なので、resume(())のように再開する。
try_catchハンドラでは、継続を再開しないので、resume(())を使用していない。
具体的な計算
-
effect
enumerable,panic -
handler
foreach,try_catch,try_continue
を使用して、具体的な計算を行う。
public fun main() {
try_catch({
foreach({do()}, fun(s:string) {s.println})
}, found_panic)
breakLines()
foreach({
try_continue({do()}, found_panic)
}, fun(s:string) {s.println})
}
public fun do() {
iterate(["1", "2", "3"])
happen("oops")
iterate(["4", "5", "6"])
}
fun found_panic(s:string) {
val message = "found a panic: " + s
message.println
}
fun breakLines(){
"".println
}
ここで、関数mainとdoの型はそれぞれ以下のようになっている。
> :t do
forall<a>. () -> <examples/enumerable<string>,examples/panic<a>> ()
> :t main
() -> console ()
mainを実行すると、iterateにより列挙されたアイテムをハンドルしならが、panicの処理を実施している。
-
try_catchの場合は、panicのハンドル後に処理の再開はしない。 -
try_continueの場合は、panicのハンドル後に処理を再開している。
> :l examples.kk
...
> main()
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3
found a panic: oops
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3
found a panic: oops
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